1960年代からのラインナップされるセイコーダイバーズは様々なモデルがあり、極地への挑戦ととも進化してきた歴史があります。今となっては各モデルを追いかけることが難しくなってきており、信頼性の高そうな情報がまとめられた書籍やサイトを取りまとめようと考えました。
筆者:佐藤しんいち Twitter:@SugarHeartOne webChronosを中心に、時計ライターとして活動中。 自己紹介と過去の担当記事一覧 |
押さえておきたい書籍「セイコーダイバーズウォッチ進化論」
セイコーのプロフェッショナルモデルの開発に35年間も関わっておられ、時計関連のJIS、ISO(おそらくこれは、ISO 6425のことも指している)の策定にも携わられた徳永幾男氏による書籍です。
前半は時計全般の機構や用語の解説があり、防水時計の技術資料の概要につながってゆきます。中盤以降は、セイコーダイバーズウォッチの代表モデルをピックアップしながら、その真価を追いかけてゆきます。あくまで技術的な進化が中心なので、バイヤーズガイドのようなカタログとはちょっと違います。
徳永氏はグランドセイコーについても同様の書籍を出版されています。書籍前半部分の時計の構造の解説などは重複する部分もあります。
外筒ダイバーについて超詳しく述べられたアイコニックピースの肖像
クロノス日本版編集長広田氏による外筒ダイバーの開発の歴史と、その変遷についてまとめられています。派生モデルではなく、主軸となるモデル群はこちらを見れば分かると思います。
実は超充実している「セイコーデザイン」の公式サイト
セイコーのラインナップが紹介された公式サイトとは別に用意されたセイコーのデザインに着目した「セイコーデザイン」のウェブサイト。これが充実のコンテンツでアクセスしてみてほしい。デザインされた背景や、デザイナーの顔が見えるコンテンツは非常に良く、見ごたえも、購入商品に愛着をもつきっかけにもなります。セイコー全ファンは見よ。
その中でダイバーズに関連する記事をピックアップすると以下となります。
リーズナブルなツールウォッチについてまとめた「60CLICKS」
筆者が60CLICKSを知ったのはマリンマスターで「外筒ダイバー」と「ツナ」と呼ばれるモデルの名称について調べている時でした。詳しく掲載していただいている点は頭が下がりますね。
セイコーのダイバーズ以外のモデルも含んでニックネームとその起源についてまとめた記事。
ニックネームが与えられたダイバーズウォッチの中でも人気の高い「モンスター」についてまとめた記事。
それ以外にも内容が充実しているのでご覧ください。
初代ダイバーズウォッチ「62MAS」に関する詳しいまとめ
「62MAS」(って当時から呼ばれていると初めて知りましたが)の登場当時の広告や写真など貴重な資料を掲載して、その出自をまとめています。それ以外の記事も充実しているので、ざっと閲覧するのが良いと思います。
セイコーダイバーズと共に冒険した植村直己氏の冒険の歴史
世界初の五大陸最高峰登頂者であり、世界初の単独北極点到達を成し遂げた植村直己氏は、そのキャリアの中でセイコーダイバーズウォッチを使用していました。植村氏の業績が多くて分かりにくいことや、そのような業績とセイコーとの関りに注目してまとめられた情報が無いため、複数の情報を重ね合わせながら検討する必要があります。
上記二つの情報と、最初に挙げた徳永氏の書籍の情報を重ね合わせながら見ますと、どのような活動をされたのか見えてきます。