世界で最初の自動巻きクロノグラフのひとつで、コラムホイール+垂直クラッチを採用した最初のムーブメント、セイコーCal.6139について、詳しい情報が掲載されているサイトをまとめました。
筆者:佐藤しんいち Twitter:@SugarHeartOne webChronosを中心に、時計ライターとして活動中。 自己紹介と過去の担当記事一覧 |
セイコー Cal.6139について大まかにおさらい
セイコーCal.6139は、セイコーの自動巻きクロノグラフムーブメント一号機です。6139が誕生した1969年は自動巻きクロノグラフ元年で、スイス各社も「世界初をかけた開発戦争」を繰り広げていました。その裏で、セイコーも(世界初だと知らずに)開発を進め、量産を行っていました。このあたりの時系列は非常に微妙で、下手に断定的なことを言うと争いの元ですから「世界最初の自動巻きクロノのひとつ」と紹介することが多いです。
このあたりについては、以下のwebChronosの記事が詳しいです。
また、セイコーの機械式クロノグラフの開発の流れは以下でまとめられています。
上記の記事に書かれているように、1969年2月製造の個体の存在が確認されており、それが世界初の量産の自動巻きクロノグラフであることを証明しているとあります。実は、筆者もこれを見たことがあります。
そのほかの情報
手の届きやすい価格で提供された自動巻きのクロノグラフということで、様々な着用事例もあります。有名なものは、NASAの宇宙飛行士 ウィリアム・ポーグが、これで訓練をしていたから信頼できるとして私物の6139クロノを宇宙船に持ち込んだという話です。この話はセイコーミュージアムでまとめられています。
また、広田さんがChrono24向けにバイヤーズガイドとなる熱い記事を書いています。
国産ヴィンテージの写真で有名なナカヒロさんがムーブメントの内部写真をたくさん掲載してくれています。これは結構貴重です。
Watch LIFE Newsさんには、Low Beatの記事の抜粋という形で解説記事を掲載しています。
ブレスレットについて
6139クロノグラフにあわせられるブレスレットです。巻タイプで特徴的なリンク構造です。引っかかるというか絡むかんじがあって、取り回しはあんまりよくないです。リンクも弱いのか、伸びてしまっている個体も多いです。なんでこんな形状にしたんでしょうね?
筆者は腕が太めなので、筆者に合う長さを探すのが大変でした。見た目は特徴的で欲しくなる気持ちも分かりますが、あまり無理して手に入れる必要もないのでは?というのが個人的な感想です。ラグ形状が独特なので純正しか合わないという切実な事情も鑑みても……。高価なら無理してまで買う必要は無いかなぁというのが個人的な感想です。