筆者佐藤しんいちがwebChronosで担当したインプレッション記事のこぼれ話をするコーナーです。「webChronos用に」とお貸しいただいている時計ですので、こちらでは元記事を超えるような情報や、元記事を覆したりすることはございません。あくまで補完する内容、思い出などを残しておく程度となります。
元記事
筆者:佐藤しんいち Twitter:@SugarHeartOne webChronosを中心に、時計ライターとして活動中。 自己紹介と過去の担当記事一覧 |
シチズン「プロマスター マリーン CC5006-06L」
シチズンのプロ向けツールウォッチシリーズのプロマスターにラインナップされているダイバーズウォッチモデルです。2022年4月現在、比較的新しいモデルでして、「光発電+GPS衛星電波時計+ISO6425対応のダイバーズウォッチ」という属性てんこ盛り(この組み合わせは初)のモデルとなります。
ケースはシチズンの得意とするチタン製で、大柄ながら軽量であり、実用性も高められています。このあたりのバランス感覚は、ツールウォッチを作り慣れているシチズンの上手さでしょう。今回はラバーストラップモデルですが、別のカラーではブレスレットのも用意されている模様。
インプレッションこぼれ話
光発電でぜんまいの巻き上げ不足の心配なし、電池残量管理も容易であり、GPS衛星電波受信で自動時刻修正が行われる「機能全部盛り」なモデルです。普段から、ぜんまいの巻き上げ量の管理も不十分で、それなりの精度で満足している筆者としては、これらの機能が必要なのか?と思ってしまいがちです。
しかし、百貨店の時計売り場で店員さんに相談している様子を見ていると、「光発電+自動時刻修正」を要望する人は多いようです。そう考えると、私のような拗らせて、しかも買わない層向けではなく、人数の多くて時計を買ってくれる「狙うべき層」に向けたモデルだと思われます。
では、「光発電+自動時刻修正」を求める層にとって、このモデルは魅力的に仕上がっているのでしょうか? チタン製なのでサイズの割に軽量に仕立ててあり、「チタン製」というセールスポイントもあります。200m防水であるのでハードに使う用途にも安心です。また、Perfexとシチズンが呼ぶ「耐衝撃+針ズレ修正+耐磁」の機能セットは、実用性を高めるのに一役買っています。デザインも、やや大味なところもありますが、悪くないと思います。これらを統合すると、このようなツールウォッチを求めている人にとっての加点要素が多いモデルだと思われます。
では、時計について、やけに要求事項の多い筆者のような人間がこのモデルを眺めれば、どのように見えるのでしょうか? ダイアルには光発電のセルが配置されているはずですが目立たず、サンレイ仕上げで質感が高いです。針はちょっとノッペリですが悪くないでしょう。問題はベゼルですね。
元記事でもしっかりと書かせてもらいましたが、ちょっとタップすると「パチパチ」と遊びによる音が出てしまっています。これは頂けません。ベゼルは普段から触れる部分ですから、もうちょっとコストをかけて、遊びを減らし、剛性感を高めた方が満足感が高まると思うのですが…。